もえの展示会れぽーと【6】第2回 産業用ロボット開発技術展に行ってきました!


2018年6月7日、8日にインテックス大阪5号館で開催された「第2回 産業用ロボット開発技術展」に行ってきました。この展示会は、ロボット開発・導入を促進する専門技術展です。「第3回 サービスロボット開発技術展」と「第2回 ロボットITソリューション展」と会場同じくして開催をしており、最新のロボット開発技術が大集合していました。

「産業用ロボット開発技術展」には8つの企業が出展していました。その中で今回は、因幡電機産業株式会社のブースにお邪魔してきました。

展示されていたのは、協働ロボット。通常の作業用ロボットは安全を確保するために安全柵を取り付ける必要があるのですが、この協働ロボットはリスクアセスメントを実施すれば安全柵なしで人と共同作業をすることができるように開発されました。ここで、展示されていたいくつかの製品を紹介したいと思います。

自動化の未来を創る「YuMi」(ABB株式会社)

小さいBOXランプの組み付け作業を行なっていたのは、YuMiと言う名前の双腕ロボットです。周囲に対し協調的で、人が行なっている作業に対し危害を与えないように設計されています。YuMiは、小型部品の組み立て向けに柔軟性の高いハンド、部品供給システム、カメラによる位置決め、最先端ロボット制御機能を搭載。マグネシウム製のアームは各7軸、計14軸で制御されており空間効率の良い動作ができるようになっています。細かな作業が得意で動きがとても滑らかでした。持てる重さは250g程度で小さくて軽いものに特化しています。

化粧品や薬品などの製品の箱詰め作業や、異系形状のモノをハンドについているカメラで撮影し画像で検査したりする自動検査などに使われています。ハンドは取り外し可能でサーボグリッパ、バキューム、インテグレーテッドビジョン(内蔵カメラ)を自由に組み合せることができます。

販売台数世界1位 協働ロボット「UR3・UR5・UR10」(UNIVERSAL ROBOTS)

デンマークのロボットメーカーUNIVERSAL ROBOTSが開発した卓上型ロボットURシリーズ。協働ロボット市場でトップシェアを誇っているそうです。名前の後ろについている数字は持てる重量の数字で、UR3は3kg、UR5は5kg、UR10は10kgまでのモノを掴むことができます。主に搬送やネジ締め、製品検査などに使用されています。全ジョイントが±360度回転し、UR3は先端のエンドジョイントが無限回転するなど、業界でも最も柔軟で多様性があるロボットです。

一番小さなUR3は、省スペースで高精度な実装を要する軽作業に最適。先端に取り付けられていたのは、シュマルツ株式会社製のコボットポンプ ECBPi。主に搬送作業に適切な自律制御型の真空ポンプなので、ペットボトルや箱など搬送作業が得意です。

on robot製RG2/RG6協働型グリッパーが取り付けられたUR3は、お菓子の箱などのやわらかいモノでも潰さずに運べる繊細な動きができます。

UR5は、ピック・アンド・プレイス、試験などの軽量のプロセスの自動化に最適です。ここでは、ROBOTIQ製フレキシブロボットグリッパーを取り付けると、カメラと連携してピッキング作業などができます。

UR10は、1300mmの腕で長い稼動エリアが求められる、梱包や移載、パレットへの積み上げ、組み立てなどに最適です。ここでは、on robot製RG2/RG6協働型グリッパーを取り付け、スイッチボックスの組み付けを作業を行なっていました。

URロボットの大きな特長は、ティーチペンダントと呼ばれるタッチモニターで、プログラムを組むことができるところです。あらかじめセットされているコマンドの組み合せで簡単にプログラムを完成することができるので、ほとんど経験がない人でもプログラミングの基礎をすぐに把握できます。プログラムを保存することもできるので、日々繰り返される作業がある場合もすぐにプログラムを再生することができます。

カワサキの革新的な双腕型ロボット「duAro」

2本の腕で器用にタイピングをしていたのは、川崎重工業製の双腕スカラロボットduAro。名前の由来は、英語のDualとRobotを組み合せた造語で、安心・安全なロボットというイメージで、親しみやすい愛称にしたそうです。片腕は人の作業範囲とほぼ同じ76㎝。重量は片腕2kgまで持つことができます。同軸上に2本のアームと1台のコントローラをパッケージすることで、人ひとり分のスペースに設置できるようになっており、ロボットのためのライン変更などは必要ありません。移動も台についているバーを持って押すだけなので簡単です。衝突検知機能を搭載しているので、作業中の接触事故などを防ぐことができます。使いやすさを徹底したことにより、縦と横の水平方向のシンプルな動作。さらに、ダイレクトティーチ機能を搭載することで、教示が簡単で実用性の高いロボットになっています。その他にもオプションで、タブレット端末やティーチペンダントによる教示も可能で、1台の端末で複数台のduAroを操作することができます。

半導体の基板実装や電子部品の整列、お弁当の食品の詰めあわせなど幅広い適用性を兼ね備えています。真っ白で見た目は硬そうな腕ですが、触ってみると思ったよりやわらかく、万が一接触や衝突をしても衝撃が少ないようになっています。衝撃検知機能が搭載されているので、接触や衝突を検知すると自動で停止します。

その他に、因幡電機産業株式会社では、UR導入の初期投資負担が少ないURトライアルユースサービスや、URの仕様やプログラムの基本学習ができるUR導入トレーニング実施、ロボットセンター見学、各種セミナー開催、ワークテスト相談など様々な新しいサービスを行っています。

今回紹介したロボットたちは、大阪府大阪市西区阿波座にある「ロボットセンターOSAKA」と東京都品川区西五反田にある「ロボットセンターTOKYO」で見ることができるので、気になった方はぜひ訪れてみてください!!!見学は事前予約制なので訪れる際は予約を忘れずに!!!

こちらから予約が可能です→http://cobot-system.com

ロボットセンターOSAKA・・・大阪府大阪市西区阿波座2-2-18 いちご西本町ビル5F

TEL:06-4391-1932

ロボットセンターTOKYO・・・東京都品川区西五反田7-21-11 第2TOCビル7F

TEL:03-6894-1785