デュッセルドルフで開催された「wire&Tube 2026」(主催:メッセ・デュッセルドルフ)に合わせ、本紙・電線新聞は「Wire2026欧州電線・光事情視察団」を4月7~15日の日程で派遣した。4月12日には、「電線製造機械メーカーセミナー」を実施。ニーホフ社の「ニーホフ社製品のご紹介」ではフロリアン・ファウル氏、ストレッカ社の「撚り導体のバット溶接の考察」ではナタリー・ペイエルヴィル氏が登壇した。
WTC搭載編組機
ニーホフ社のセミナーではフロリアン・ファウル氏が登壇し、通訳は同社の日本法人である日本ニーホフの中川芳彦社長が務めた。
同社は1951年創業で、今年で75周年を迎えた。創業以来、電線・ケーブル製造装置を多く出荷し、2024年度の年間売上実績は3億4800万ユーロ。輸出率は97%を占め、欧州諸国だけでなく、北米や中国、東南アジア、日本などに製品を出荷している。「特にインドは設備投資のブームを迎えており、成長マーケットとして捉えている」とファウル氏は語った。
また、同社の注力製品も紹介された。24個のボビンキャリアを備えたBMV24は、実績が豊富な同社のワイヤー張力制御(WTC)システムが搭載されている。同システムはボビンサイクル(満巻から空になるまでのサイクル)全体を通して、一定のワイヤー張力を維持するもの。生産中のブレーキ力の手動調整が不要になるため、プロセスが安定し、生産性の大幅な向上に寄与する。加えて、負荷の高い材料を使用する場合は、ボビン端部での過剰な張力を回避することから、断線のリスクの低減にも貢献する。
さらに、独自の機能として完全自動ボビン供給システムも紹介された。自動搬送車(AGV)とロボットシステムで構成されるもので、ボビンの積み下ろしの自動化が図れるという。「wire&Tube 2026」では16個のボビンキャリアを備えたBMV16で、同システムの実演も行っていた。
撚り導体の溶接を紹介
ワイヤー用バット溶接機の専業メーカーであるストレッカ社のセミナーでは、ナタリー・ペイエルヴィル氏が登壇し、通訳は深瀬商事の深瀬直人代表取締役が務めた。ストレッカ社の創業は1933年で、本社はリンバーグにある。60社以上の代理店と連携しており、110カ国以上に製品を輸出している。日本では深瀬商事が同社の製品を取り扱っている。
まず、単線溶接機について紹介された。同社の溶接機は操作性に優れており、溶接機のレバーを操作して線径をセットすると尺間が自動で開く仕組みだ。作業者のレベルを問わず溶接作業が可能となり、同条件での溶接も繰り返し行うことが可能だ。卓上型の溶接機を既存の機械に取り付けることもできる。11タイプを展開しており、最も細いもので0.1㎟、太いもので15㎟の溶接に対応。ユーザーの用途によって仕様変更も可能だ。
また、撚り導体の溶接に適したSEシリーズも紹介された。溶接する箇所にガラスやセラミックなどでできたチューブを取り付けて導体を溶接するもので、集合撚り線がバラバラになることを防ぐことが可能だ。
さらに、同社ではデュアルアップセット方式(撚り導体を突き合わせて抵抗をかけて溶かし、溶かし切った後に押し切って一体化させる方式)を採用した撚り導体向けの溶接機であるMS、MKシリーズも展開している。溶かした部分はほとんど外に押し出されるため、溶接部分が非常に小さいのが特長だ。









