欧州電線視察レポート⑧ ドイツMB社 イタリアWTM社 最大1500m/分でパウダーを塗布 特殊ケーブルに最適なテーピングマシン

 本紙・電線新聞は4月7~15日に、「Wire2026欧州電線・光事情視察団」を派遣し、独・デュッセルドルフで開催された「wire&Tube 2026」(主催:メッセ・デュッセルドルフ)の展示会場を2日間にわたり視察した。今回は、日本ではユニテック・ジャパンが取り扱っている、パウダー塗装機を得意とするMB社、高性能テーピングマシンで知られるWTM社のブースを紹介する。

パウダー塗布から監視・試験まで提供

 MB社は、ドイツのリューネブルクの地で2020年以上にわたり、押出周辺機械、溶接技術、特殊機械を手掛けてきた。電線・ケーブル業界向けに、高品質のパウダー塗装機やパウダー塗装のモニタリング装置を提供し、パウダー塗布のモニタリングによりプロセスの信頼性が向上し、最高の製品品質管理を実現する。「MBコーター パウダーコーティング」や「MBコーター パウダーモニタリング」などの製品群をラインナップし、パウダーの塗布、塗布の監視・検査、塗布後の試験までトータルで提供している。

 MB社のブース12/B15には、「MBコーター パウダーコーティング」「ケーブルグリップ試験装置」「パウダーモニタリング」の実機が並んだ。「パウダーコーティング」は、最大1500m/分のラインスピードで、粉体を最小で15g/分で微量添加、最大で粉末インジェクターあたり400g/分で塗布する。すでにケーブル、ホース、異形製品向けに幅広い導入実績がある。

 パウダー槽は工具不要で高さ調整ができ、ターゲット製品の中心の高さに素早く適応する。本体には7インチのカラーパネルが搭載され、塗布の状況を確認しながら作業できる。最大の特長は、粉塵が外に漏れない仕様であること。タルク清掃が必要なく、作業効率が飛躍的に向上する。

 「パウダーモニタリング」は、押出前の工程などでパウダー塗布の均一性をモニタリングし、最高の品質管理を実現する。最大製品径はΦ12mm(12mm以上は応相談)で、製品線速は50~120mm/秒。インラインで使用でき、工事不要で高さ調整ができる独立スタンド型となっている。

 来場者からは、「パウダーコーティング」の粉塵が外に漏れないことや、「パウダーモニタリング」が単体で購入できることに驚きの声があがっていた。

3つのモーターで張力を制御

 WTM社は、イタリアのパドヴァに本社を構え、高性能機械の設計・開発・製造のスぺシャリストとして、世界中から高い評価を得ている。独自の高精度な張力制御を生かし、「ケーブル用テーピングマシン」や「スピニングマシン」などをラインナップしている。撚線機や焼結オーブンは設備単体だけでなく、一連の生産ラインとしても提供している。

テーピングマシン(WTM社)

 WTM社のブース11/D78に展示されたケーブル用テーピング装置・ラインは、極細線や平角線などの特殊ケーブルに適している。3つの独立したモーターを使用したテーピングヘッドで、高速回転でも安定した張力制御が可能だ。カメラシステムを搭載し、テーピングのピッチアングルもインラインで測定可能だ。ブースではテーピングを実演し、高い生産性と加工品質が来場者の関心を集めた。

電線新聞 4437号掲載