LED照明特集

メーカー各社の商品戦略

まぶしさを抑制
【高効率LEDダウンライト】
パナソニック エコソリューションズ社

同社は現在、ラインアップを充実しつつ、灯具の共通化により商品管理をシンプルにした「LEDダウンライト ワンコア(ひと粒)タイプ」1888品番を発売している。
豊富なラインアップでさまざまな用途に対応する高効率LEDダウンライトで、明るさはLED250形〜60形の低Wタイプ、LED1000形〜350形の高Wタイプがあり、どちらも光学設計により、効率を上げながらまぶしさを2分の1に抑制し、快適な空間を演出する。
また、大幅な電気代削減と省メンテナンスを実現。従来光源と比較して消費電力約70%削減できる。
反射板には、ホワイト反射板タイプだけでなく、銀色鏡面反射板をラインアップ。配光角や遮光角など、きめ細やかな条件での器具選定が可能で、幅広い品種バリエーションを展開する。
低Wタイプでは、新開発のワンコアLEDモジュールを搭載することで灯具の共通化を実現。電源ユニットを変えるだけで明るさ選定ができるシンプルな構成となっている。
これにより、本体品番数が大幅に集約され発注業務や商品管理の作業効率が向上し、施工業者の業務時間短縮に貢献するとともに、安定したデリバリー対応も可能となる。
ハイパワーな高Wタイプでは、業界最小クラスの埋込穴直径100㎜サイズを新たに拡充したことで天井の高い空間で器具の存在感をさらに抑えた演出が可能となり、現行品と比べ本体の質量を約半分に軽量化した。

〈特長〉
1、効率を上げながら、まぶしさを約2分の1に抑える光学設計で、快適な空間演出が可能
2、低Wタイプは灯具の共通化などにより、商品管理のシンプル化と豊富な品種バリエーションを実現
3、ハイパワーな高Wタイプで業界最小クラスのコンパクト化を実現

効率的かつ迅速に
【照明制御システム】
三菱電機照明

同社は現在、ネットワーク照明制御システムをフルモデルチェンジし、新たに開発した「MILCO・NET」を発売している。
「MILCO・NET」は、小規模から大規模に至るさまざまな施設においてフレキシブルに照明をコントロール、分散管理・集中管理により照明を効率的かつ快適に運用するネットワーク照明制御システムである。
第1の特長は、通信線を従来の3種類から1種類に統合することにより誤配線の防止、施工性の向上を図る。回路ごとのリレー制御も器具1台ごとの器具個別制御も、1つの制御システムで構築可能、システムの拡張性に優れている。
とくに器具個別制御では、きめ細かく照明を制御、オフィスのレイアウト変更時もシステムの設定変更のみで柔軟に対応する。
また、複数の照明コントローラをつないだシステムにおいても各コントローラ間を越えた照明コントローラをまたぎ制御機能を有する。
第2の特長は、デマンド制御、人感センサ・照度センサなど各種センサによる自動点滅・調光、細かなスケジュール制御により効率的な照明システムの構築を実現する。
第3の特長は、一括動作が大幅にスピードアップし、ストレスフリーなシステムとなっている。
さらに色温度変化、人感センサの重複設定機能、画像センサによるきめ細かな制御などによって快適な照明環境を実現する。
第4の特長は、万一のシステムダウン時においても、リレー端末器のスイッチ操作で照明の点灯/消灯が可能なフェールセーフ機能を装備。
また、デマンド制御機能により、使用電力量削減を確実に行うBCP(災害時における事業継続計画)に対応、防災システムなど他設備との連携も可能となっている。
同社では、LED照明器具の開発を進めるとともにそれら器具と「MILCO・NET」との連携による快適かつ効率的なネットワーク照明システムの導入を進める。

4000lmタイプも
【TENQOOシリーズ】
東芝ライテック

同社は、LEDベースライト「TENQOO」シリーズハイグレードタイプLEDバー(光源部)をモデルチェンジし、27機種を7月から発売している。
TENQOO(テンクウ)」シリーズは、器具本体と多彩なLEDバー(光源部)とを組み合わせて使用できるLEDベースライト。

【おもな特長】
①業界トップクラスの高効率196・0lm/Wを達成
同社従来蛍光灯器具(FLR40形×2灯用省電力タイプ)と比較すると、明るさはほぼ同等で、消費電力を約68%と大幅に削減し、リニューアルによる省エネ効果が得られる。
②4000lmタイプを追加ラインアップ
従来品からのモデルチェンジ(24機種)に加え、新たな光束帯となる4000lmタイプ3機種を発売。従来品のTENQOOシリーズ器具本体との組合せが可能なので、多彩な空間と用途に応じた器具本体と組み合わせることで、省エネ効果の選択の幅が広がる。

ブルーライト低減
【LEDライトスタンド】
NECライティング

同社は、LED照明LIFELED’S(ライフレッズ)のラインアップとして、LEDスタンド1モデル4品種を8月1日に発売した。

【特長】
①ブルーライトの特定波長域を約70%低減
「Eye Protection LED」を採用することで、ブルーライトの中でも特に目に負担が大きいとされる短波長域(415〜455<CODE NUM=3C59>)を、従来商品比で約70%低減した。スタンドライト使用時は光源と目の距離が近く、また長時間使用するケースが想定されるため、ブルーライト低減により網膜へのダメージを抑えることで、目の疲れや痛みなどを軽減することが期待できる。
②よみかき光搭載で文字が見やすい
よみかき光とは、文字の読みやすさと書きやすさを重視したあかり。同社では「光の性質」と「明るさ」の両方の視点でよみかき光を基準化している。文字がはっきりと見やすい、白くてさわやかな光。LED卓上スタンドのJIS規格『A形』に適合しているため、長時間の学習や読書にも最適。
③スタイリッシュで高級感のあるデザイン
流線型のスタイリッシュなデザインに加え、マット調の質感が高級感を醸し出す。4色のカラーバリエーションを品揃え、どれも落ち着いた雰囲気の色合。
コンパクトな本体のため置き場所を選ばない。タッチセンサでスマートな操作ができ、光源部はアームの可動範囲が広いフレキシブルヘッドで、使い易く実用性にも優れている。
④本体色は「スノーホワイト」「ミッドナイトブラック」「ハーベストレッド」「ディープブルー」の4種類
⑤共通仕様
・定格光束680lm
・定格消費電力6・8W
・平均演色評価数Ra80以上
・光源色温度6500K
・モジュール設計寿命4万時間
・3段階調光機能付き(明るさ100%、50%、20%)

普及狙う価格設定
【調光ダウンライト】
オーデリック

同社では、GX53口金のフラット形LED電球仕様のBluetoothリモコン対応ダウンライト72機種を発売した(一部8月発売)。最大の特長はその価格。白熱灯60Wクラスの調光ダウンライトが5900円と、一挙に普及が狙える価格を設定している。
明るさを変えられる調光タイプと色温度も変更できる調光調色タイプがあり、明るさは白熱灯100Wクラスと60Wクラス、埋め込み穴の種類は100φ、125φ、150φ、角形もそろえたほか、100φと125φにはユニバーサルタイプもある。
ランプはGX53口金のフラット形LED電球で、Bluetooth通信とコントロール機能を備えたオーデリックの自社開発製品だ。
同社では『CONNECTED LIGHTING』シリーズとして、Bluetooth調光の照明器具を充実させていて、GX53ダウンライトもその一翼を担う。『CONNECTED LIGHTING』はBluetooth通信により、タブレットやスマホ、Bluetoothリモコンなどで自由に調光できる。GX53ダウンライトも特別な配線や壁付け調光器の工事なしに無線で調光調色可能なので、既存の電源線を用いるリニューアルにも最適で採用しやすい。
同社では、GX53ダウンライトの発売に合わせ、新たにBluetooth簡単リモコン3機種を発売した。従来のBluetoothリモコンは1台で6グループをコントロールでき、4シーンの設定ができる高機能の製品であったが、簡単リモコンは1グループのみのコントロールではあるが、その代わり求めやすい手頃な価格設定としている。ミニサイズで薄型のRC919は4700円。丸形ミニサイズのRC917が4800円。
さらに、フルカラー調光調色に対応した丸形ミニサイズRC918は5300円。RC917とRC918は防水仕様となっており、バスルームでの使用もできる。照明演出の可能性を広げるものとなっている。