71万3千トン 3.8%増(前年度比)に
日本電線工業会はこのほど、2018年度電線需要見通しを前年度比3.8%増の71万3千トンに上方修正する改訂を行った。(前号既報)
前提となる日本経済の見通しについては、実質GDPが+1.0%、民間最終消費支出が+0.8%、民間企業設備投資が+2.8%、民間住宅投資が−4.9%、鉱工業生産指数が+2.1%に改訂している。
通信部門は、固定系通信の減少継続に加えて通信インフラ光化も継続しており、当初予測据置の前年度比2.9%減。
電力部門は、再生可能エネルギーの連携線整備や設備更新が進んでおり、当初予測据置の前年度比3.8%増。
電気機械部門は、民間設備投資やエネルギー関連需要で回復が見られており、当初予測比増の前年度比1.9%増。
重電部門は、再生可能エネルギーや設備更新需要が堅調なこともあり、当初予測据置の前年度比8.9%増。
家電部門は、個人消費の回復は見られるものの海外生産シフト化も継続しており、当初予測据置の前年度比2.3%減。
電子・通信部門は、高機能品の需要やIoT関連市場の拡大傾向は継続しており、当初予測据置の前年度並み。
電装品部門は、CASE(接続性、自動運転、共有、電動化)の進展やドライブレコーダーの需要増により、当初予測比増の前年度比0.5%減。
自動車部門は、国内需要は前年販売増の反動減などで伸びは見込めないものの、輸出は欧州やアジア市場の需要増が見込まれることもあり、当初予測比増の前年度比0.2%減。
建設・電販部門は、東京五輪、首都圏大型案件の本格的な立ち上がりにより、当初予測据置の前年度比5.7%増。
その他内需部門は、民間設備投資の需要増が見込まれており、当初予測据置の前年度比4.4%増。
輸出部門は、主にアジアや欧州向けの再生可能エネルギー、鉄道などインフラを中心とした投資案件向け電力ケーブルを主体に堅調に推移。
米中貿易摩擦による世界的景気減速の懸念はあるものの、今後も継続するものとみて、当初予測比増の前年度比6.3%増。