日本電線工業会 2021年度電線需要改訂見通し公表 出荷ベースは前年度実績を上回る

2025年度中期電線需要見通しも

日本電線工業会は22日、2021年度電線需要改訂見通しならびに2025年度中期電線需要見通しを公表した。改訂見通しについては、新型コロナウイルスのワクチン接種率の高まりなどで設備投資の再開やリモートワーク関連需要が見込まれることから、出荷ベース総計は20年度実績比2.3%増、うち内需総計は同2.0%増となっている。

2021年度改訂見通しでは、出荷ベース総計が2020年度実績比2.3%増の63万7千㌧で、そのうち内需総計が同2.0%増の62万3千㌧、輸出が同18.6%増の1万4千㌧となっている。
内需の部門別については、通信が2020年度実績比3.8%減の1万㌧、電力が2.9%増の4万9千㌧、電気機械が同2.9%増の13万4千㌧、自動車が同6・8%増の8万8千㌧、建設・電販が同0.5%減の29万8千㌧、その他内需が同5.4%増の4万3千㌧と見通している。
電気機械や自動車では、「電子・通信や電装品の回復」、「設備投資の再開」、「5G・リモートワーク関連需要の増加」、「自動車生産台数の回復」などが見込まれる一方、建設・電販では「コロナ禍の影響長期化に加え首都圏再開発等大型案件の端境期となる」との見込みを示している。
2025年度中期見通しは、出荷ベース総計が2020年度実績比1.4%増の66万9千㌧で、そのうち内需総計が同1.4%増の65万4千㌧、輸出が同4.9%増の1万5千㌧となっている。
内需の部門別については、通信が2020年度実績比0.8%減の1万㌧、電力が2.6%増の5万4千㌧、電気機械が同1.5%増の14万㌧、自動車が同2.4%増の9万3千㌧、建設・電販が同0.8%増の31万1千㌧、その他内需が同2.4%増の4万6千㌧と見通している。

電材流通新聞2021年9月30日号掲載