古河電工は4日、800W(コア径110μm)の青色レーザダイオードモジュール(LDM)を日亜化学(本社・徳島県阿南市)と共同で開発したことを発表した。従来比1.5倍以上の出力があり、この青色LDMをレーザ発振器に搭載することで、世界最高レベルの輝度と5kW(コア径300μm)を実現した。これは従来比の2倍以上の出力となっている。
1本の光ファイバからレーザ光を出力できるので、ガルバノスキャナなどの光学系との親和性が高く、製造装置の簡略化や製造時の高速加工も可能。本製品ではスパッタレスの条件範囲が拡大しており、4mm厚の銅の溶接時間を従来比の3分の1まで短縮できる。
また、出力が向上したことで青色レーザ単体での溶接も可能となった。例えばxEV用モータ巻線の溶接時間は従来のハイブリッドレーザシステムと比較すると20%程度短縮でき、溶接時間の短縮という側面から製造工程の生産性向上にも大きく貢献している。
なお、神奈川県横浜市にある日亜化学横浜研究所のレーザアプリケーションラボでは、本青色レーザを用いた加工実験を行うことができる。