フジクラは7日、16心SWRを実装したWTCを開発したと発表した。同社はこの16心SWR/WTCを、データセンター(DC)向けの戦略製品として販売していく。
SWR(スパイダー・ウェブ・リボン)は、フジクラ独自の技術で開発した光ファイバリボン。単心光ファイバを間欠的に接着した構造となっており、柔軟性に富む。光ファイバケーブル内の高密度実装が可能で、光ファイバケーブルの細径・高密度化に寄与する。
WTC(ラッピング・チューブ・ケーブル)は、フジクラ独自の細径高密度型光ファイバケーブル。光ファイバリボンを押え巻きのテープで覆ったシンプルな構造となっており、国内で主に使用されているスロット構造や海外で一般的なルースチューブ構造など、従来の光ファイバケーブルよりも細径高密度な構造であることから、既設の管路を使用でき、工期を大幅に短縮できる。
従来のWTCには4心・8心・12心のSWRが実装されていたが、今回、多心一括融着接続が可能な16心SWRをラインナップに加えた。
DCへの投資が活発化するなか、MMC/MPOといった16心タイプの多心一括接続型光コネクタの採用も増えている。このため、フジクラはSWRの心数ラインナップに多心一括接続型光コネクタとの親和性が高い16心タイプを追加した。
新開発の16心SWR/WTCは、従来品と同様に細径高密度の特長を有し、省スペース化に貢献する。そのうえ、従来品よりも一度に融着接続できる光ファイバ数が増加するため、作業現場での工数削減が可能となり作業時間が短縮できる。また、耐候性と高難燃性、低発煙性を備えたシースを採用したことにより、建屋の内外を問わず布設できる。