フジクラ 融着接続機と光ファイバカッタ 新製品を販売開始

フジクラは、新型コア調心光ファイバ融着接続機「100S」と光ファイバカッタ「CT60」の販売を開始している。

 100Sは、低損失光ファイバをコア調心によって接続する融着接続機で、長距離伝送に適した接続品質を確保する。CT60や単心ストリッパの「SS05」と組み合わせることで、接続作業時間を20%短縮できる。

 SS05は光ファイバの被覆を2本同時に除去できるストリッパ。2本同時切断が可能なCT60と併用することで、前処理にかかる時間を大幅に短縮できる。また、作業手順を説明するスプライスコーチ機能を搭載しており、非熟練者でもスムーズに作業が行える。

 100SにはGPSが搭載されており、接続検査の結果を位置情報と合わせて記録できるため、施工管理の効率化やトレーサビリティの向上に役立つ。これらの情報は無料スマホアプリ「Splice+」を用いてダウンロードすることができる。同アプリは、フジクラ製の融着接続機や工具用の管理アプリで、融着接続のデータやファイバカッタの刃の使用回数を確認できるほか、工具の加熱温度の設定変更にも対応している。

 100Sには、従来機から受け継いだ各種の自動制御機能も搭載されている。風防の自動開閉機能、接続前の切断端面の状態や光ファイバの発光を解析してリアルタイムで放電条件を自動制御する機能、カッタ刃の摩耗を検知して切断刃を自動回転させる機能などで、安定した低損失接続を実現する。

 一方、CT60は、機構部品を見直し、従来機より切断品質を安定させた。レバーの開き角度を場面に応じて変えられるため、卓上作業でも手持ち作業でも扱いやすい。耐摩耗性を向上させた新開発の切断刃を採用し、従来機で必要だった刃の高さの調整が不要となった。摩耗した切断刃をモータで自動回転させる機能も従来機から継承している。

電線新聞 4416号掲載