Helical Fusion コイル製作装置を新開発 スギノマシンと技術的連携

 Helical Fusionは2月5日、スギノマシンとの技術的な連携により、高温超電導コイルを製作する装置を完成させたと発表した。

 同社が取り組むヘリカル型核融合炉は、らせん状のコイルにプラズマを安定的に閉じ込めて発電する装置だが、らせん状のコイル製作は非常に難しく、実現の大きな課題だった。

 そこで、同社はコイル製作を最適化する高温超電導ケーブルを独自に開発。2025年10月高温超電導ケーブルの実証に成功し、最終実証装置「Helix HARUKA」の製作に着手した。

 今回、完成したのは曲げやすさ・巻きやすさを兼ね備えた高温超電導ケーブルを、らせん状に巻きつけてコイルを製作するための装置だ。同社のアイデアを元に、スギノマシンの設計・開発力で実現された世界唯一の装置であり、高性能なコイルを素早く効率的に製作することができるという。2026年半ばに「Helix HARUKA」の建設地へ運び込み、組み立てを始める予定だ。

 コイル製造装置の完成に貢献したスギノマシンは、エネルギー市場に携わる中で、原子力発電所などでの保守・メンテナンスに関する要望を受け、多くの機器を提供してきた経験から、核融合関連施設向けの装置やツールの開発を進めている。

 Helical Fusionとスギノマシンは、2023年10月から高温超電導コイル製作装置の開発を本格的に進めていた。今回の連携について、Helical Fusionの田口昂哉代表取締役CEOは「富山県を代表する企業の一つであるスギノマシンと当社のR&Dチームは、早い段階から、前例のない取り組みに共に挑戦してきた。今回完成したコイル製作マシンはまさにその取り組みの一つの象徴だ」とコメント。スギノマシンの杉野岳代表取締役社長は「『技術で世の中に貢献すること』を存在意義と考えているスギノマシンにとって、核融合発電に携わることは、ある意味必然。創業以来90年間培ってきた技術・経験と、未来に向けた新しい発想を武器に、使命感を持って課題をクリアしていく」と述べた。

電線新聞 4423号掲載