電工さんの工具箱 第27回「自動車用 収納システム」収納量アップ!作業効率アップ!

ソロキャンプや車中泊が流行っている

 近頃は、ソロキャンプがブームだという。そう、家族やグループでワイワイきゃっきゃっと行くから楽しいあのキャンプに、たった一人で行くという。動画サイトにはソロキャンプ、略してソロキャンの様子を自ら撮影した動画が山ほどアップされていて、若い女性のソロも珍しくないというから驚きだ。「ヒロシです」で一世を風靡したお笑い芸人のヒロシさんはその先駆けで、ソロキャン人気に一役買い、ユーチューバーとして再ブレークしている。

 車で出かけて、テントを立てて、火をおこして、ごはんを作って食べて飲んで、そして眠る。全部、一人。独りぼっち。しかし、これが意外と楽しそうなのである。焚き火で肉を焼いて食べてみたくなる。豊かな自然の中で、誰に気兼ねすることなく、ゆったりと自由を楽しむ。これが本当の贅沢、究極の癒しというものなのかもしれない。

 ソロキャンは、テントで寝るとは限らない。車中泊というスタイルも人気らしい。文字通り車の中に泊まるのだが、一人なので大きなキャンピングカーなどは必要なく、たとえ軽自動車でも車中泊仕様にすれば快適に寝られるし、コーヒーを入れたり、音楽を聴きながらくつろいだりもできるというわけだ。本格的な軽キャンピングカーにDIYしている人もたくさんいて、ベッドやテーブル、シンク、収納スペースといった、普通の車をカスタマイズするキットやグッズなども数多く販売されている。

クルマを走る工具箱に

 電気工事士にとっても車は欠かせない。車は移動手段というだけでなく、さまざまな工具が積み込まれた収納庫、いわば大きな工具箱だ。日頃からきちんと整理整頓していれば、工具の出し入れがスムーズで作業効率も上がるけれど、逆にゴチャゴチャだと、あれがない、これがない、それを忘れた!? となって仕事にも支障をきたすだろう。限られた車内空間を上手に活用すれば収納量もアップするし、工夫次第ではキャンピングカーのように、ちょっとした休息スペースくらいは作れるかもしれない。キャンプ用品メーカーなどのグッズやキットを使うのも一つの手だが、工具メーカーも自動車用の収納システムなどを開発・販売しているのだ。

株式会社マーベル:A-5631 コンテナラック

 たとえば、ワゴンやバンの荷室の床に設置する大きなキャビネットや、荷室の片側あるいは両側に置くラック、そしてポピュラーなコンテナボックスなど。つまり、大小さまざまな工具類を出し入れしやすく収められる車専用の棚や引き出しや箱などだ。アイデア次第で、いろいろ便利に活用できそうだ。自分だけの“走る工具箱”をDIYするのも面白い。