私もひと言 海光電業 神山欣也社長

今こそ適正利益が必要 電設用電線、コロナ響く

海光電業 神山欣也社長

電設向け建販電線市場は、コロナ禍の影響などで鈍化傾向で推移している。特に、都内を軸に都市再開発プロジェクトや様々な案件の工期が先延ばしされるケースが出てきており、建販電線の需要減少が懸念される。

また、20年の当社の建販電線事業は、19年の受注残によって凌いだ一面があったが、21年はその受注残がない。さらに、平均銅価格/㌧は、12月が84万7千800円、1月は87万円と、このところ高止まりし、顧客の買い控えを招いており、建販電線の受注の伸び悩みに拍車を掛けているようだ。一連の動向を勘案すると、今年一年を通じた建販電線の需要は、楽観視できないだろう。

この時期こそ、配送費アップ分の価格転嫁をしっかりと実施するなど、生き残りをかけて適正マージンの確保を図ることが急務。全社員が一丸となりコロナ禍などの逆境を乗りきっていきたい。

電線新聞 4229号掲載