経産省 「発電用太陽電池設備に関する技術基準を定める省令」を制定

太陽電池発電の増加や設置形態の多様化に対応

経産省は3月31 日、太陽電池発電設備の増加や設置形態の多様化等を踏まえ、民間規格や認証制度と柔軟かつ迅速に連携できるように、太陽電池発電設備に特化した新たな技術基準「発電用太陽電池設備に関する技術基準を定める省令」を公布し、4月1日に施行した。

●省令の対象範囲
太陽電池発電所は、太陽電池モジュールと支持する工作物、昇圧変圧器、遮断器、電路等から構成される。同省令は太陽電池モジュールを支持する工作物(架台および基礎の部分)および地盤に関する技術基準を定めたものである(第1図)。
電気設備に関しては、従来通り「電気設備に関する技術基準を定める省令(平成9年通商産
業省令第52号)」に規定されている。

●内容
同省令では、人体に危害を及ぼし、物件に損傷を与えるおそれがないように施設する規定、公害の発生や土砂流出等の防止を規定する。また、太陽電池モジュールを支持する工作物の構造等について、各種荷重に対して安定であることや使用する材料の品質など、満たすべき技術的要件を規定している。

●解釈、解説の制定
同省令で定める技術的内容をできるだけ具体的に示した「発電用太陽電池設備に関する技術基準の解釈」も制定。これに伴って「電気設備の技術基準の解釈」の太陽光発電関連の一部(第46条等)は削除された。
また、省令、解釈を詳しく解説した「発電用太陽電池設備に関する技術基準を定める省令及びその解釈に関する逐条解説」も併せて制定された。

第1図 技術基準の体系

オーム社「電気と工事」2021年6月号掲載