関西電線販売業協同組合(関西電販)は21年12月24日、21年度販売経費アンケート結果(月間ベース)をまとめた。これによるとコロナ禍のなか、銅価高で21年度の1人当たり売上高は1千351万2千円で前年度比9.7%増加した。同時に、1人当たりの経費額も増えた。ただ、経費割合は、やや低下した。
昨年10月19日に銅価が史上最高値の134万円/㌧になるなど銅ベースが昨年3月以降、100万円以上/㌧で推移したことが大きく影響し、21年度の1人当たり売上高は1千351万2千円で前年度比9・7%増加した。
売上高に占める電線類の比率は72.10%で同1・63㌽減少し、短期的には電線比率がわずかに下降した。ただ、過去5年間でみると70%以上で推移しており、大きな変動はなかった。
1人当たり経費額は、105万6千円で同1.4%増加した。過去5年間の傾向をみると少しづつ増えており、17年度に96万6千円だったのが、18年度には100万円を上回り、その後もやや増加した。この間、諸経費などが上昇していることが、背景になった。
続いて、売上高に対する経費の割合は、7.82%で同0.63㌽下降した。固定経費額は、変わっておらず、売上増による影響とみられている。
経費率7・82%の内訳をみると、人件費が4.87%で同0.51㌽減となった。21年度のみが前年度比で減少したのを除けば、過去7年間おしなべて増えた。配送費は1.16%で同0.09㌽減少した。ただし、過去4年間の平均は1・23%となり、総じて配送料は増加している。その他経費は1.79%で同0.03㌽減少した。過去4年間の平均2.31%を下回る結果となった。
自家配送割合については49.5%で同2.1㌽増加し、過去5年間では最高比率になった。外注の配送費高が響き、自家配送を増やした。
また、在庫率は0.44カ月(13.2日)となり、前年度比0.07カ月(2・1日)増加した。増収になり、在庫量も若干増えている。
なお、アンケート依頼数は14社、このうち有効回答数は12社で、回収率は85.7%となった。