古河電工は、折り畳み式コンパクト止水板「F―Shield」を開発し、7月から販売を開始すると発表した。
近年、台風やゲリラ豪雨などによる建物内への浸水被害が増加している。従来、浸水対策には土嚢が一般的に用いられてきたが、土嚢は1袋あたり15~20㎏と重く、袋に土を詰める作業も必要なことから、突発的な大雨の際には設置が間に合わず被害拡大に至るケースも発生している。また、土嚢は使用後に産業廃棄物となることから、環境面でも課題がある。
これら課題の解決に向けて、事前の工事を必要とせず、軽量で簡単に設置できる樹脂製止水板が注目を集める一方で、これまでの樹脂製止水板は、大型で搬送性や保管場所確保の面で課題を残していた。特に、都市部など保管場所が限られる環境下においては、省スペース化した製品が求められている。
そこで同社は、長年培ってきた樹脂成型技術と施工簡略化設計技術を組み合わせることで、折り畳み式コンパクト止水板「F―Shield」を開発した。同製品は折り畳み式で、保管時は厚さ80㎜の省スペース化を実現しており、棚や狭い場所でも保管可能。重量は5・8㎏と軽量で持ち運びも容易。また、ワンタッチで誰でも簡単に組み立てができるため、突発的な大雨の際にも速やかに設置できる。幅広い間口に対して製品を連結して設置し、連結部にはそれぞれ最大50㎜の横幅調整機能を備えているため、様々な間口サイズに設置できる。
同製品の止水高さは500㎜。製品寸法は使用時H510×D680×W580㎜、保管時H80×D680×W580㎜となっている。