電気の豆知識 ~いつか役立つ!? 電気にまつわる雑学篇~ 「地熱発電」part2

「温泉と地熱発電とニッポン」の続きです。『電気の豆知識』らしく、今回は地熱発電を少し掘り下げてみましょう。地面の下の話だけに。

世界3位の資源量を誇る日本の地熱発電

世界有数の火山大国であり温泉天国である日本。地下のマグマの熱は発電にも利用されています。
地下水がマグマに熱せられると、熱水や高温の蒸気がたまった“地熱貯留層”を形成することがあります。この層に向かって井戸などを掘り、取り出した蒸気でタービンを回して発電するのが地熱発電の一般的な仕組みです。蒸気を直接利用するフラッシュ方式と、沸点の低い別の流体を利用するバイナリ方式があります。
ちなみに、わが国の地熱資源量はアメリカ、インドネシアに次いで世界3位です。

〈地熱発電の主なメリット〉

●地球温暖化の主な原因とされる二酸化炭素(CO2)をほとんど排出しないクリーンエネルギー。
●石油や天然ガスなどの化石燃料のように枯渇する心配がない再生可能エネルギー。
●天然資源の乏しい日本にあって、輸入に頼る必要がない純国産エネルギー。
●太陽光発電や風力発電のように天候に左右されることがなく発電量が安定。
●発電に使った熱水・蒸気は農業用のハウスや魚の養殖、地域の暖房などに再利用が可能。

〈地熱発電の主なデメリット〉

いいことづくめの地熱発電ですが、もちろんデメリットもあります。課題と言ったほうがいいかもしれません。
まず、開発にかかる時間と費用の問題です。地下のどこに熱水や蒸気があるのかを調べ、地質を調査し、土中を何千メートルも掘り進めるわけですから、発電設備が完成するまでには相当な時間と労力と費用を要します。
そして、地元との調整も必要です。地熱発電に適した立地は温泉や国立公園などの地域と重なることが多いため、地元住民や関係機関との調整が不可欠です。
これらのことが、世界3位の地熱資源量を誇る日本で地熱発電が普及しない要因のようです。

エネルギーと地球温暖化

日本における地熱発電所は、火山が多い東北と九州に集中しています。しかし、今のところ発電量は日本の総発電量の1%にも満たないのが現状です。

〈日本のエネルギー事情 ワンポイント〉

●国内の資源でまかなっている日本のエネルギー自給率=12.1%(世界35位)
●海外から輸入される化石燃料(石油・石炭・天然ガスなど)への依存度=84.8%
●日本の温室効果ガス(二酸化炭素やメタンなど)排出量=12.1億トン
※上記の数値はいずれも2019年度。
経済産業省 資源エネルギー庁『日本のエネルギー2021年度版「エネルギーの今を知る10の質問」』より抜粋

2011年に発生した「東日本大震災」以降、日本の温室効果ガス排出量は増加しました。が、その後は年々緩やかな減少傾向にあり、今後も引き続き温室効果ガスの削減に取り組むことが必要です。

カーボンニュートラルと地熱発電

日本は今、2050年の「カーボンニュートラル」実現を目指して取り組んでいます。カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量が実質ゼロの状態を指します。実質ゼロとはつまり、人間の活動によって排出された温室効果ガスと森林などが吸収した温室効果ガスとがプラスマイナスゼロになるという意味です。
この世界的な目標であるカーボンニュートラル実現のために、二酸化炭素(CO2)をほとんど排出しないクリーンエネルギーであり、世界3位の資源量が眠っている地熱発電が今、注目されています。

ジャンボびっくりQ~!

さて、やや難しいテーマだったので、最後に「ジャンボびっくりクイズ」です!

日本全国にある温泉地の数が2934カ所だというのは前回お話ししました。その中で、日本最古の温泉と言えば、兵庫県の有馬温泉、和歌山県の白浜温泉、愛媛県の道後温泉が「日本三古湯」と呼ばれます。逆に、日本で最も新しい温泉とされているのが愛知県の伊良湖温泉だそうです。では、その伊良湖の名物は次のどれでしょう?

①大根 ②大トロ ③大アサリ

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