大手塩ビ樹脂メーカーのカネカと信越化学が、塩ビ樹脂の値上げを打ち出した。値上げの打ち出しはそれぞれ14日、16日で、実施は4月1日出荷分から。値上げ幅は、カネカが30円以上/㎏、信越化学が35円以上/㎏となる。
値上げの要因は、原油・ナフサ価格の高騰、ウクライナ情勢の変化に加え、ユーティリティ費用や物流費の上昇によるもの。信越化学は「1月から塩ビ樹脂の値上げを実施したが、その後も原油、ナフサ価格はコロナ禍からの景気回復によって上昇が続いており、さらにロシアのウクライナ侵攻によって一段と騰勢が強まっている。また、ユーティリティ、運賃などの諸経費も大幅に上昇している」とした。
塩ビの需給は、国内外ともに定期修理シーズンを迎えるためタイトに推移するとみられる。