冨士電線 仙台工場が稼働開始 国内通信ケーブル再編完了

冨士電線は1日、昭和電線ケーブルシステム(CS社)仙台事業所内で「冨士電線仙台工場」を始動した。これによりメタル通信ケーブルを含む一連の通信ケーブル事業の国内拠点再編が完了。生産体制の効率化を図り、昭和電線グループの中期経営計画「Change &Growth SWCC 2026」に掲げる26年度の同事業売上高約180億円を目指す。
同工場は漏えい同軸ケーブル、CCP、TKEV、FCPEV、消防用電線、電子ワイヤなどの開発・生産を行う。従業員数は50人。
国内通信ケーブル事業はCS社の仙台事業所、冨士電線の伊勢原工場、甲府工場、青森昭和電線(21年12月末解散)の4拠点が担ってきたが、国内拠点再編で、3拠点体制に集約、製造ラインの最適配置による合理化と効率化を進めてきた。メタル通信ケーブルの開発・製造機能は、冨士電線甲府工場と青森昭和電線に分散していたが、主要な開発・製造拠点である仙台事業所に移転集約を進めた。
併せて、地震や豪雨などの自然災害への防災・減災対策を含む生産拠点強靭化も進行中。
また、国内拠点再編と併せた事業運営の合理化を目的に、4月1日付で、CS社仙台事業所におけるメタル通信ケーブルの製造事業を、冨士電線に譲渡した。CS社仙台事業所内のメタル通信ケーブル工場は今後、冨士電線仙台工場として稼働していく。
なお、CS社のブランド製品は冨士電線に製造を委託し、引き続きCS社で販売する。

電線新聞 4275号掲載