「ケーブル技術ショー2026」(主催:日本CATV技術協会、日本ケーブルテレビ連盟、衛星放送協会)が7月23~24日の2日間、東京国際フォーラム・ホールEで開催された。2日間の来場者は1万1208人に達し、出展社数は104社にのぼった。電線業界からは、住友電工や古河電工、大電などが出展した。
コミチャン向けに注力
今年のテーマは、「ひらく未来~地域コミュニティの明日を支えるケーブルテレビの技術~」。ケーブルテレビ技術が地域に新しい価値をもたらすという視点からこのようなテーマとなった。
同テーマのもと、展示製品の中でも特に目立っていたのが、コミュニティチャンネル(コミチャン)向けの製品やサービスだ。コミチャンとは、ケーブルテレビ局が地域住民に向けて放送する自社制作の放送チャンネルを指す。現在、ケーブルテレビ業界ではコミチャンが重要視されており、日本ケーブルテレビ連盟(JCTA)が公表した「2030ケーブルビジョン」では、「コミチャンをキーコンテンツとして再認識し、放送波以外のあらゆる媒体でエリア内外に配信する」というアクションプランが掲げられている。各社コミチャンにフォーカスした展示を行っていた。
古河電工とミハル通信は合同で出展し、次世代自主放送プラットフォームをアピールしていた。同プラットフォームは、ミハル通信の極超低遅延伝送装置「ELL Lite」と3Dマイク「22chELLマイクロフォン」を活用したもの。まず、22chELLマイクロフォンで音声を収録し、ELL Liteを用いて映像と収録した多ch音声を局に伝送する。伝送された多ch音声は5.1chミックスとしてだけでなく、HPL 2chに変換してCATV網に送出することも可能だ。これにより、家庭のテレビで5.1ch、HPLのいずれかを選んで視聴することができ、HPLの場合は通常の2ch設備でも3D音響を体感することができる。「既存設備+αでリッチコンテンツを制作し、お客さまに楽しんでいただく」をコンセプトとしており、担当者は「音響にこだわっているケーブルテレビは少ない。同プラットフォームでコミチャンをリッチにしたい」と語った。「22chELLマイクロフォン」はマイクが放射状に伸びた形の機材で、収音の効率性を重視した結果このような形になったという。Dante(ダンテ)というプロトコルを採用しており、LANケーブル1本で多chの音声信号を送信できる。

22chELLマイクロフォン
住友電工は、コミチャンの放送を支える次世代メディアサーバ「VideoFlexer」を出展した。同製品はAPCマスターシステムの中核を担うメディアサーバだ。大容量および高画質が特長で、高信頼SSDストレージ(RAID5)を搭載し、最大12TBのストレージ容量を実現。2027年のリリースを目指し、現在開発を進めている。
光伝送も出展
同展示会では、光技術に関わる製品も多く展示されていた。アイランドシックスはPacketLight Networks社の光伝送装置「PL-2000ADS」を出展した。同製品は、200G、400G、800Gのラインナップを取りそろえている。担当者によると、特にケーブル事業者からの引き合いが多いのは200Gだという。400Gおよび800GはDCI用途での引き合いがあり、国外からの需要が大きいという。省スペースかつ省電力で運用でき、セキュリティ対応としてレイヤー1暗号化にも対応。アイランドシックスは3月に、同製品を用いてIOWN APNとの相互接続試験に成功したと発表しており、試験により暗号化対応光伝送装置の相互接続性および通信の安定性が確認されている。









