4月新設住宅着工、10カ月ぶり増

貸家の減少続く・持家も減・分譲住宅は増加

国土交通省が発表した4月の新設住宅着工戸数は、前年同月比0.3%増(10カ月ぶり増)の8万4226戸となった。持家は3カ月連続減少し、貸家が11カ月連続減だったが、分譲住宅は2カ月ぶり増だった。

【新設住宅着工戸数】
新設住宅着工数は2008年まで年間100万戸台を維持してきたが09年に77万戸台に落ち込み、以降小幅な回復が続き13年は約98万戸まで持ち直した。14年は再び90万戸を割り込んだが15年は90万個に乗せ、16年は100万戸到達が期待されたが97万戸弱にとどまり、17年も96万4641戸だった。4月の季節調整済み年率換算値は99万2000戸(前年同月比1000戸増)で、前月比では9万7000戸増(10.9%増)だった。着工床面積は10カ月連続で減少し2.1%減の669万6000平方㍍。
内訳をみると、持家は1.9%減の2万3289戸で、3カ月連続の減少。うち民間資金分は2.2%減の2万603戸で3カ月連続減、公的資金分は0.2%減の2686戸で10カ月連続減。
貸家は2.1%減の3万5447戸で11カ月連続減少。うち民間資金分は3.4%減の3万1539戸で11カ月連続減、公的資金分は10・2%増の3908戸で2カ月ぶり増。
分譲住宅は5.0%増の2万4904戸で2カ月ぶり増。うちマンションは2.1%増の1万2350戸で2カ月ぶり増。戸建て住宅は7.1%増の1万2324戸で4カ月ぶり増。
地域別の動向は、首都圏は4.6%減の2万8835戸(4カ月連続減)。近畿圏は13.4%増の1万3392戸で2カ月ぶり増、中部圏は10.1%増の9447戸で3カ月ぶり増、その他地域は2.5%減の3万2552戸で5カ月連続減だった。

【建築物の着工床面積】
全建築物の着工床面積は1.2%減の1173万平方㍍で、3カ月ぶりの減少。このうち公共建築主分は20.4%減の61万平方㍍で3カ月ぶり減、民間建築主分は0.2%増の1112万平方㍍で2カ月連続増だった。
民間建築主分のうち、居住用は1.7%減の701万平方㍍で5カ月連続減。非居住用は3.5%増の411万平方㍍で3カ月連続増だった。

商経管材新聞2018年6月27日号掲載