【電材流通新聞主催】 第25回東京地区電設業界工・製・販座談会

工・販業界の事業展開

――工・販業界の事業展開ということで、初めに都工組の事業計画について、天野理事長、ご説明下さい。
天野 事業計画についてですが、当組合は総務部会、事業部会、技術部会と3つに分かれています。
総務部会では、共済事業等を担当しています。今年は電気会館の改修、リニューアル工事を計画しています。電気工事会館でありながら未だに照明はLEDになっていません。また、空調設備は約35年間使用しており、省エネタイプに替える予定です。これらは、東京都のグリーンリース普及促進事業から助成金を受けております。
事業部会というのは、東京電力の関係の協業事業をさまざまやっています。また、技術部会に関しては各種講習会をやっています。
最近は、フルハーネス型墜落制止用器具の着用がないと現場に入れないということがあり、その点を今年は重点的に行っていきたいと考えています。それぞれ担当の副理事長から説明をして頂きたいと思います。

 ――新實副理事長、お願いします。
新實 私は技術部会を担当していますが、大きく言いますと、指導教育事業、定期講習事業、全関東電気工事協会関連等の3つの事業があります。
技術指導としては、私どもの技術の向上とお客様に対しての安全な工事を行う不適合工事ゼロ運動などを展開しています。また、都工組は4つのブロックに分かれていますが、会議などを開催し東京電力さんとの情報交換等をしています。
今年度のいちばん大きな課題としては、東京電力さんの関連で東京電力パワーグリッドと東京電力エナジーパートナーへの電気の申請、申込みが来年4月からWeb化されることです。現状では窓口受付やFAX受付がありますが、これがWebでの受付となります。こうしたなか、パソコンなどを苦手とする人が多くいますが、スマートフォンでも申請手続きができる時代に移行しつつあります。苦手な人達にもマスターして頂き、時代の流れに乗って頂きたいと考えています。
また事業でいちばん大きいのは、第一種及び第二種電気工事士筆記、技能試験受験準備講習会、高圧端末処理講習会、低圧電気取扱特別講習などの講習会を実施しています。
また、フルハーネス型墜落制止用器具の特別教育を、器具等を組合で購入して、実技講習も含めた特別講習を開催しています。さらに、第一種電気工事士定期講習を実施しています。
その他、8月は電気使用安全月間ですが、漏電遮断器や感震ブレーカーの取付け推進などに取り組んでいます。また、施工証明書の完全実施、不適合工事ゼロ運動に力を入れており、組合員に周知徹底するように講習会、または関連の啓発活動をしています。
さらに全関東電気工事協会主催の全関技術競技大会に東京からも参加します。

――岩田副理事長、お願いします。
岩田 事業部会というのはお金を稼ぐ部署と言っては語弊があるかもしれませんが、趣旨としては、都工組の会員のために、良い仕事をして会員に還元をすることを大きな目標としています。
私どもの得意先は東京電力さんで、そこから仕事を頂いていますが、最近は競争入札となり大変厳しい時代となっています。
私どもの地区本部のなかで半分近くは東京電力さんからの仕事を頂いています。最近では東京電力エナジーパートナーさんの仕事で、電気とガスの販売に関して協業事業をしています。
東京電力さん、全関東電気工事協会、そして私どもの組合で、ガス販売および他業種に奪われた電気を再び獲得することで収入を得るなどの事業をしています。他の事業もありますが、皆さん忙しく参加できないので、いまは東京電力さんの仕事に特化している状況です。

 ――では、唐沢副理事長、お願いします。
唐沢 私は総務部会を担当しておりますが、電気工事工業組合の組合員さんのソフト面を応援しています。いわゆる第三者賠償保険など保険類の斡旋をしています。この業界は高齢化が進み後継者も不足していますが、こうした件に対しても相談に応じています。
私どもの組合は昭和40年に設立をしています。その当時は約3600社いましたが、現在は約2300社となり大きく減少しています。その原因には、少子高齢化、後継者不足がいちばんに挙げられます。倒産による例は、ほとんどありません。この魅力的な業界、電気工事業も後継者がいないため、どんどん会員が減っています。
そのため魅力的な業界に育てていきたいということで現在活動しています。この件に関しては、メーカーさん、東電材さんにも大変お世話になっています。

 ――では東電材については代表して、小島理事長からお願いします。
小島 私どもの事業計画ですが、簡単に言いますと、情報提供事業、組織強化事業、教育広報事業、福利厚生事業、各種斡旋事業、その他に分かれています。また、広報委員会、市場活性委員会、業務委員会、経営委員会等があります。
情報提供事業に関しては、機関誌・電材マンスリーを月1回発行しています。これは広報委員会でやっています。また、主なところでは、機関誌の協賛メーカー様との懇談会を年1回開催しています。
組織強化事業では、通常総会、賀詞交歓会、製・販市況懇談会を開催しています。先日製・販市況懇談会では、受配電設備の今後のリニューアルはどうなるかなどについて懇談しました。
また、東京地区電気工事業・電材卸業懇談会を開催しています。これは電気工事業界様との関係強化をはかるためにやっています。
東電材親睦ゴルフ会を年に1度開催し、今回は都工組様からも参加して頂けるとのことです。
教育広報事業については、賀詞交歓会での記念講演会の開催。また、経営セミナーでは最近働き方改革をテーマに取り上げました。次回は、改正民法についてやる予定です。
さらに経営者、営業担当者を対象に営業技術研修会を開催しています。最近ではメーカーさんに来て頂いて4K8Kの研修会をしています。施設見学会では、次回JALの施設見学を予定しています。
福利厚生事業としては、組合員、従業員、家族が参加できるレクリエーションとして、バーベキュー大会やボウリング大会を開催しています。また、プロ野球観戦チケットなどの斡旋を行っています。
各種斡旋事業としては、損害保険提携代理店方式による集団扱い保険事業の推進や全日電材グループ共済ならびに積立年金共済の加入促進など行っています。
また、オートリース、ガソリンカードの紹介。ETCカード斡旋などをやっています。その他では、組織活動として支部会活動の活性化を行っています。
今回、会員が少なくなっているなどの課題がありますので、いま各支部の支部長会議を開催して、5つの支部のあり方と連携についての検討をしています。また、青年部会の東青会の運営拡充に努めています。