大和化学工業のリン窒素系難燃剤「超強炭化フランCMシリーズ」が、電線メーカーから注目を浴びている。
難燃剤「フランCM-6R」は、強炭化性、ノンホルマリン・ノンハロゲン・ ノンアンチモン、低発煙量などの特長を持つ。最大の特長である強炭化性は、燃焼時に樹脂の溶融滴下(ドリップ)を防ぎ、強炭化することで火種を作らない特性を持つ。燃焼時の樹脂の溶融防止効果があるため、災害時に燃焼・溶融した樹脂が落下し、人に当たってしまうリスクも低減。顧客からは「ノンハロゲンでUL基準をクリアでき、強炭化による延焼防止効果がある」と高い評価を得ている。同社によると、今後はケーブルシース材だけでなく、建材や衣料などの用途向けに展開するとした。
ほかに同社の抗ウイルス剤「アモルデンD-CLS」は、染色同浴で使用可能な制菌レベルの抗菌剤で、優れた洗濯耐久性、環境負荷の低さ、工程簡略化を実現し、衣類、寝具、カーテンなどの繊維品の抗菌加工に適している。顧客からは「災害時に衛生環境を保つことができる」という声があり、災害時には避難場所での利用にも適している。壁紙や手すりで採用され、同社は今後、ケーブルシース材向けの用途展開を検討している。