蓄電池特集

メーカー各社の商品戦略

ニチコン
世界初の太陽電池とEV・PHVと蓄電池つなぐシステム
トライブリッド蓄電システム

同社は2012年に、家庭用蓄電システムを業界に先駆けて開発。同システムのリーディングカンパニーとしてその地歩を固めている。
「電気をたくわえ、上手につかうテクノロジー」をキャッチフレーズに、太陽光との組合せで電力の自給自足を視野に家庭用では、業界最大クラスの大容量12kWh(ESS—U2Lシリーズ)のハイブリッドタイプのほか、11.1kWh(ESS—H2L2)、7.2kWh(ESS—U1SK)など多彩にラインアップしている。
一方、EVに関しては三菱電機のi—MiEVに車載用充電器を供給。同時にEV・PHV用急速充電器の量産を開始。また、世界で初めてV2Hシステムを開発し家庭と電気自動車との接続を可能にしている。
こうした技術の積み重ねにより2018年6月、太陽電池とEV・PHVと蓄電池をつなぐ世界初の蓄電システム「トライブリッド蓄電システム」を発売した。
同蓄電システムは、太陽電池とEV・PHVと蓄電池をDCのまま効率よく連携させ、さまざまな利用シーンに合わせて活用できるトータルエネルギーシステムである。
例えば、昼間に太陽光で発電した電気を蓄電池にためておき、夜間、EVに電力移動(エレムーブ=その逆への移動も可能)することで毎日のドライブは自家製電気だけでまかなえる。また、停電時も同蓄電システムにより昼間太陽光で発電し蓄えた電気を、夜間に使用ができるほか、EVの電気も使用できる。
将来の電力需要変化にも柔軟に対応できるのも大きな特長。
蓄電池の増設ができるほか、EVを導入すればV2Hスタンドの追加購入などで暮らしのシーンに合わせてシステムの構成を変えることができる。
前述のように、DC接続なので高効率の運用が可能となり、電気の自家消費時代に“ピッタリ”の蓄電システム。

パナソニック エコショリューションズ社
高出力でコンパクトを実施速結端子の採用で省施工も
パワーステーションS

現在、太陽光発電システムとリチウムイオン蓄電システムを連携させて日常時も停電時も電力を安定供給する住宅用創蓄連携システムの最新製品として、従来比3分の1のコンパクトサイズで大幅な省施工化を実現した、「パワーステーションS」を販売している。  パワーステーションSは、停電時に炊飯器や電気ケトルを使用できる2.0の高出力はそのままに、従来比約3分の1のコンパクトサイズで壁掛け型を実現し、設置の自由度が大きく向上。無線LAN機能の標準搭載により、新築はもちろんリフォーム時の導入も容易になった。  さらに、業界初の全端子速結端子を採用し、施工時の結線作業に要する時間を半減。基礎工事が不要となったため、設置節囲の拡大と大幅な工期短縮も実現した。
また、HEMS連携やさまざまな外部システムとのネットワーク連携機能を標準搭載している。

【特長】

①従来比約3分の1のコンパクトサイズで停電時に炊飯器などが使える2.0の高出力

②業界初全端子速結端子の採用と無線LANの標準搭載で省施工を実現

③HEMS(AiSEG2)との連携や外部システムとのネットワーク連携機能を搭載

この11月には、創蓄連携システムの蓄電容量が選択できるパワーステーションならびに停電時の自立出力が200V対応になるトランスユニットを新たに発売する。

【特長】

〈パワーステーション〉

①ライフスタイルに合わせて蓄電池の容量選択が可能 蓄電容量5.6kWh/11.2kWhの選択が可能

②安心の長期保証 パワーステーション機器瑕疵保証  15年(無償)
蓄電池ユニット10 年保証(無償)・15年保証(有償)

③新JET認証に対応で電力会社との連携がスムーズ  フリッカ対策、力率一定制御(力率0・95)に対応

〈200Vトランスユニット〉

①パワーステーションSにトランスユニット追加で停電時200V機器の使用が可能  停電時、リビングのエアコンの使用が可能

②コンパクトな筐体で設置自由度拡大
簡易基礎の使用でベランダ設置が可能で浸水の心配も軽減

③安心の長期保証機器瑕疵保証 15年(無償)

電材流通新聞2018年10月25日号掲載