ENEOS EVトラックの経路充電 NEC、日本通運と共同で実験

 ENEOSは4日、NEC、日本通運とEVトラックの普及拡大に向けた経路充電の実証実験を5日から福岡県内で開始すると発表した。

 世界で脱炭素社会へのシフトに向けた各種取り組みが推進される中、国内においてもEVのさらなる普及、促進が求められている。EVの中でも、輸送時のCO₂排出量削減に大きく貢献できるとされるEVトラックは、長距離走行に必要な経路充電可能な充電ステーションの場所が限られており、普及においての課題となっている。

 そこで3社は、EVトラックの普及拡大に向け、経路充電の有効性の確認、および運用方法の確立を目的とした実証実験を行う。

 この実証実験を踏まえ、NECは日本通運のEVトラックの実運行データを活用し、開発したシミュレーションロジックを起点とするEV運用支援アプリケーションの価値向上を目指す。ENEOSは、EVトラックユーザーの充電ニーズに応じた経路充電ネットワークの拡充を図る。日本通運は、EVトラックの運行データを活用することで、EVトラックなどの環境配慮車両の導入を積極的に進め、顧客のサプライチェーン全体を通じて環境負荷の少ない物流を提案する。

 なお、実証実験の実施期間は、9月5日から1カ月間、場所はENEOSのDr.Driveセルフ水城店(福岡県太宰府市)。長距離輸送における経路充電の有効性、EV運用支援アプリケーションの必要機能および有効性、サービスステーションの充電サービス設計要件、を検証する。

電線新聞 4331号掲載