オーナンバ(本社・大阪市東成区)は、13日に大阪取引所で開かれた記者会見において、24〜26年度の新中期経営計画「PROGRESS 2026」を発表した。
26年度目標は売上高500億円(23年度比12%増)、営業利益35億円(同42%増)、営業利益率7.0%(23年度5.5%)、ROE10.0%(同9.1%)、配当性向30%以上(同25%)、1株あたり配当金70円(同41円)を目指す。新中計のコンセプトは、2041年の100周年への成長基盤確立を目指し、エネルギー新時代に即した「グローバルな総合配線システムメーカー」の実現に向け、基本戦略(成長戦略・生産戦略・経営基盤強化)と資本コストを意識した経営を着実に実行し、事業構造の変革を図ること。また、基本戦略実現のため、重点成長分野を中心に、前中期計画対比倍増となる総額71億円(前中計比35億円増)の設備投資および研究開発投資を行う予定。
21〜23年度の前中計「PROGRESS 2023」では、23年度実績として売上高447億円(計画対比18%増)、営業利益24.7億円(同65%増)、営業利益率5.5%(計画4.0%)と計画を大幅に上回り、ROEと1株あたり配当金も目標を達成した。
中計実現のベースとなる成長戦略においては、部門ごとに重点成長戦略を推進する。WH部門ではグローバルパートナーとの連携強化、電線部門は高付加価値電線の開発と拡販、新エネルギー部門は省エネ・再エネ分野におけるシステムソリューション事業の展開、ハーネス加工用機械・部品部門ではEV関連部品の納入拡大を目指す。また、脱炭素社会実現に貢献する取り組みについては、V2HやEV関連など部門横断的に環境・エネルギー関連分野へ積極的に展開していく。
生産戦略においては、国内生産拠点を拡充し、グローバルパートナー向けに国内・海外生産拠点の連携を図る。また、AI導入による検査自動化を推進し、グローバル同一品質の実現によって品質を売りにできる企業を目指す。そのための51億円の設備投資への内訳は、電線新工場に11億円、自動化・生産性向上に10億円、EV用部品生産設備に5億円、DX推進に5億円、研究開発費に20億円。
さらに、経営基盤強化策として、グローバルな情報基盤構築と人財育成を行い、計画的な幹部人財育成とダイバーシティを推進。また、株主・投資家向けには、段階的な配当性向の引き上げと株主資本コストを上回るROE10%を目指す。