電材市場活性化特集 全日電材連傘下組合員「景況アンケート調査」から見えてくる現状と今後の課題

「2ケタ増」昨年から倍増
四国ブロック


回答率は60.0%。
◇売上高(昨年4月から今年3月まで)
「マイナス0〜9%」が33.3%ある一方で、「10%以上の伸び」が66.7%と過半数を占め、なおかつ、昨年との比較では、倍増している。
◇営業利益(同)
マイナスとプラスが拮抗している。2ケタ減が16.7%、1ケタ減が33.3%。一方、プラスは1ケタが33.3%、2ケタが16.7%。とくに、1ケタ増は昨年の28%から改善の傾向にある。
◇好調の要因(複数回答)
昨年100%だった「積極的な提案営業」が50%と半減。代わって、「取引先の増加」「コスト削減」がそれぞれ50%を占める。この変化は、働き方改革によるものか。
◇業界の課題(同)
昨年同様、「価格の低下」(66.7%)「取引先の減少」(50%)「異業種の参入」(100%)が上位を占めるが、とりわけ異業種は他県に類をみないほどの高さである。
◇対応策(同)
異業種を含めた対応になるが、「営業(取扱商品)の見直し」が66.7%、「提案営業の強化」が83.3%と最重要項目。ほかには、営業所の開設、インターネット、IоTへの対応(いずれも16.7%)が上がっている。
◇期待できる商品(システム)(同)
LED照明(66.7%)蓄電池(50%)HEMS(66.7%)が上位を占めるのは昨年と同じ。昨年50%まで半減したHEMSが再び過半数を超えたのは、根強い人気の表れか。
◇景気の現状
「依然、変わっていない」「景気は少し良くなった」がそれぞれ50%。とくに昨年は16・7%に過ぎなかった「少し良い」が半数に上昇したことに明るさがほのみえる。
◇景気回復の時期
昨年に20%あった期待感が消えうせ、「全く期待できない」が100%。

提案営業強化図る 景気「横バイ」70%
九州ブロック


回答率は52.6%。
◇売上高(昨年4月から今年3月まで)
「10%以上の伸び」が70%で、残りが「マイナス0〜9%」。懸念されていた熊本地震の影響もようやく終息に向かいつつあるようだ。
◇営業利益(同)
昨年との比較でみると、1ケタのマイナスが11.2%から30%へ拡大。一方で、ゼロ回答だった2ケタのプラスが50%へ膨らんでいる。
◇好調の要因(複数回答)
昨年は、経営の効率化が100%と突出していたが、今年は16.7%まで縮小。代わって積極的な提案営業が33.3%、高額商品、取引先の増加、その他がそれぞれ16.7%と分散している。
◇業界の課題(同)
昨年同様、価格の低下が70%と群を抜く。あと、取引先の減少、異業種の参入、配送がそれぞれ50%。取引先の減少が昨年よりも約5ポイント増えているのが理由も含めて気になる。
◇対応策(同)
提案営業の強化は90%とトップ。営業(取扱商品)の見直しも50%と昨年と変わらず上位を占める。ただ、新規市場として期待が大きいIоTへの対応はゼロ回答に転落。
◇期待できる商品(システム)(同)
LED照明(80%)、蓄電池(40%)、HEMS(50%)、セキュリティ関連(50%)と上位は昨年と変わらず。ほかに4K・8K伝送関連が20%と昨年よりも約9ポイント上昇している。
◇景気の現状
「依然、変わっていない」が70%で、残りが「良くなった」(10%)、「少し良くなった」(20%)。
◇景気回復の時期
「2018年秋頃から」と「2019年秋以降」がそれぞれ14.3%あるが、残りは「全く期待できない」。