関西グランドフェア 14、15日にインテックス大阪で開催 

開催に当たって
ユアサ商事執行役員
関西支社長 岡部文雄氏

――今回のGFのテーマ「Growing Together ~ともに新しい未来へ」には、どういう思いが込められているのでしょうか。
「今期は『ユアサビジョン360』の1stステージである中期経営計画『Growing Together 2020』の2年目であり、業界トップレベルの収益構造を持つ複合専門商社グループへの成長を目指しております。
これまでの取り組みである『コア事業の機能強化』に加え、『成長事業の再強化』『経営基盤の強化』を行い、2019年3月期の定量目標としては連結売上高4800億円、連結経常利益135億円を目指します。その目標となる『ありたい姿』として《お取引様と「ともに」成長分野・事業を開拓し、「ともに」成長する》を掲げており、その具現化した集大成がグランドフェアです」

――今回のフェアのテーマゾーンの狙いとその展開は?
「注目の部門横断型テーマゾーンでは、『食品工場』『ものづくり』『農業』『介護・医療』『パブリック&コンストラクション』『住宅』『ソリューション』の7つのゾーンに分け、産業とくらしが直面する課題について「さまざまな現場」を再現して最先端の技術とネットワークを結集させ、新たなご提案を行います。
製造業の課題の根底には、常に慢性的な人手不足があり、生産性の向上とともに大きな課題となっています。この問題の解消につながる提案をしていきたい。約150アイテムを展示して、単品ではなく、問題解決にはどの商品と機器を組み合わせるか、システムインテグレータ的なソリューションを提供していきたい。そして、メーカー単独だけでは実現できない、オープンな立場の当社の特色を生かしたトータルシステムを立案したいと考えています」

――住環境部門と建設関係のテーマとのかかわりをあげるとすれば何でしょう?
「住環境部門では、住宅市場におけるZEH提案を加速させ、高効率機器の販売拡大を図ります。また、建築設備市場に対して補助金など国の施策を活用した提案営業をYES室とともに設備機器の更新需要の獲得を目指します。建設部門では、分煙対策、インバウンドなど新市場領域に対応する商材の充実や確保、情報発信を行い、受注活動を促進させます。また、
防災・減災などのレジリエンス商材、環境商材などの提案営業を強化していきます」

――このほか、新しい取り組みがありましたらお願いします。
「農業関係ゾーンでは、農業を営みながら太陽光売電収入できるソーラーシェアリングや、当社がコンソーシアムしている自律多機能型農業用ロボットDONKEYの実演など次世代農業向けのご提案を具体的に展示しています。これまで『産業とくらし』分野で培った商品力を生かして農業に関わる様々なシーンにおいてお役に立てると確信しています。
初日14日の午前11時より、6号館2階のF会議室で日本総合研究所の三輪泰史先生による『IoTとロボティクスが創る農業ビジネス新時代』と題した特別講演会を開催します。次世代農業とそれに伴うアグリビジネスの新たな価値やイノベーションをわかりやすく解説していただきます。現在、農業分野にIoTやロボットなどの最新技術を取り入れる動きが急速に広まっています。技術革新や規制緩和によって日本の農業が大きく変わろうとしています。明日からのビジネスに活かせるヒントが見つかる絶好の機会なので、ぜひ聴講いただきたいと思います」

――コア事業では出展者にどのような製品の出品を要望しましたか?
工業、住環境、建設の各業界のトップクラスのメーカー様に主力商品と新商品を幅広く出展いただいており、業界最大級の品揃えとなっております。グランドフェアでの幅広いチャンネルとネットワークを活用いただいて、アピールの場としていただきたい。自部門にとってコア商品でも他部門にとっては、新商品になりえます。わざわざ新規販売先を一から探すのではなく、案外、商流の近くにある場合があります。そういった部門の垣根を越えて、目線を変えることを社内はもちろんのこと、取引先にも広めたいというメッセージがあります。

――ご来場者にどのような貢献をされたいと考えていますか。また、フェアをどのような場にされたいとお考えでしょうか。
「グランドフェアは、時代のトレンドや市場の変化を迅速にキャッチし、新商品や新市場を開拓して、今後の業界の将来を睨んだビジネスチャンスの場であり、お客様の事業展開のヒントを提供できるものと考えております。そして出展メーカー様に最新商材とその技術を提案いただいて、当社と販売店様とともに三位一体となってモノづくりや環境保全・社会インフラ整備に向けた取り組みを幅広く提案いたします。ぜひ、手に触れ、体験して実感いただければ、絶好のビジネスチャンスを見つけていただけるものと確信しております」

――新ECサイトを会場でプレゼンされますか?
「テーマゾーンでプレゼンする用意をしています。200万点に上る『産業とくらしの情報プラットフォーム』である検索サイト 『Growing Navi』は検索性に優れていて、型番商品であれば、前方、中間、後方のどの項目でもヒットし、発電機などのシリンダのみの交換といったパーツ検索も容易であり、各メーカーのウェブカタログにリンクできるようにしています。複数商品の型番をエクセルなどでコピー&ペーストすれば価格や納期まで一括で即座に表示できる機能も実装しました。物流拠点の在庫をリアルタイムで見ることも出来て納期なども一目で確認できます。
これらは、人手不足に悩む販売店様の商品選定の業務効率化につながることは間違いないと思います。また、工業分野から住環境、建設分野までの幅広い商品を掲載しているのも当社ならではの強みです。販売先様が未参入への領域拡大を図っていただけますようお手伝いをさせていただきます」

商経管材新聞2018年9月12日号掲載