「スマートマスター」新たに970人誕生

スマートハウスに関する相談や注文に対応

一般財団法人家電製品協会が今年9月に実施した全国統一認定試験の結果、11月1日付で新たに970人を「スマートマスター」に認定。創設3年目となるスマートマスター資格保有者数は今回の合格者を含め計5663人となった。すでに、全国の店舗・オフィスなど948カ所に在籍しており、スマートハウスに集約された新しい時代の「住まい」と「暮らし」に関する消費者からの相談や注文に対応できる体制が整った。同協会が発表した資料を掲載する。

最近、スマートハウスという言葉をよく耳にするが、スマートハウスの構築には、「家の構造や断熱性能」、「新エネルギー・蓄電」、「家中のエネルギー・マネジメント・システム(HEMS)」さらには「健康やセキュリティの管理など、IoTやAIといった先進技術を活用した新たなサービス」など、様々な技術と製品をお客様のニーズに沿って組み合わせていく高度な知識とスキルを要する。これら複雑に絡み合った内容を正しく理解し、ユーザーへの提案力をもった人材、それが「スマートマスター」である。

スマートハウスってどんな住まい?

認定証・登録証

のぼり

 暮らす人の幸せを追求する住まい、それがスマートハウス。
スマートハウスが目指すものは大きく分けてふたつ。ひとつは、家庭のエネルギーを「創る」「蓄える」「省エネする」ことで実質的にエネルギーの消費を抑えること。もうひとつは、高齢者から子どもまで、すべての人がより安心して快適に暮らせるサポートをすること。暮らす人の幸せを追求する住まいが、スマートハウスである。

〈スマートハウスが目指すふたつのこと〉

 ①住まいの構造・断熱性能の確保、創エネ・蓄エネ・省エネによるエネルギーマネジメントの徹底などにより実質的なエネルギーの消費を抑制できる住まい「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」を目指す
②IoT、AI、ビッグデータ、ロボットなどの先進技術を活用しこれまで単独で活用されてきた機器やサービスが相互につながり連携しあうことで新たな利便性・安全性・快適性を暮らしに届ける

〈スマートハウスのさまざまな機能やサービスで暮らしが変わる〉


①エネルギーマネジメントサービス
・電気使用量、電気料金モニター
・エアコン/換気扇/照明/ブラインド協調省エネ運転
・契約電力デマンド制御
②ホームセキュリティーサービス
・防火(火災、ガス漏れ、漏電監視)
・防災(漏水検知、地震対応、凍結防止)
・防犯(訪問者管理、侵入者防止)
③機器リモートメンテナンスサービス
・宅内機器遠隔故障診断・保守
・宅内機器運転遠隔コンサルタント
④快適生活支援サービス
・ブラインド/換気扇/照明の集中操作
・宅内機器スケジュール運転(予冷、予熱)
⑤ホームヘルスケアサービス
・健康管理サービス(病院、健康アドバイス会社)
・高齢者生活ケアサービス
・在宅医療機器監視・制御
⑤モバイルサービス
・宅内機器運転状況遠隔モニター
・宅内機器遠隔操作、施錠操作
・訪問者、高齢者生活状況遠隔モニター

スマートマスターってどんな人?


①スマートハウスづくりを手伝うプロフェッショナル
スマートマスターは、当協会が実施する資格試験に合格したスマートハウスのプロフェッショナル。スマートハウスとひと言でいっても、それぞれの住まいによって必要な設備やサービスが異なり、スマートハウスのカタチはさまざま。スマートマスターは住まいの構造から家電製品や住宅設備、さらには省エネ管理まで、豊富な知識を活かし、あなたの住まいに合ったスマートハウスづくりをサポートする。
②スマートマスター認定要件
・スマートハウスのメリットや将来性を分かり易く説明できる
・住宅設備など、省エネ関連製品の知識が豊富である
・「ZEH」について熟知している
・住まいのリフォームについて十分な知識がある
・HEMSについてその機能や受けられるサービスを説明できる
・家電製品の基礎知識からトレンドまでを理解し、相談者に合った製品選びをサポートできる
・スマートハウスに関連する法規やルールを熟知し、しっかり説明できる

 【役立ち事例】


①住まいを新築したい、リフォームしたい
・新築する住まいをスマートハウスにしたい
・いまの住まいをリフォームしてスマートハウスにしたい
・「ZEH」を建てたい
・高齢の両親が快適に暮らせる住まいにリフォームしたい
・改築から家電のネットワークまでまるごとまかせたい
②もっと省エネしたい
・設置済みの太陽光発電をもっと有効に活用したい
・HEMSを設置して、住まいのエネルギーを管理したい
・地球にやさしい住まいで暮らしたい
③もっと快適に暮らしたい
・家電同士をつないで、もっと便利に使いたい
・省エネでしかも暖かい、そんな住まいで暮らしたい
・一人暮らしの親が心配!離れていても見守りはできる?
④あれが知りたい、これを教えて!
・スマートハウスの話しを聞いてみたい
・「ZEH」ってどんな住まい?
・エネルギーの創・蓄・省って何?教えてほしい
・将来建てるスマートハウスでも使える家電製品を選びたい

スマートマスター試験概要
1、受験資格:なし
2、試験スケジュール:年2回(9月・3月)実施——次回は2019年3月3日・6日
3、試験科目:「スマートハウスの基礎」および「家電製品の基礎」の2科目
4、資格の有効期限:資格交付日より5年間 (資格更新制度あり)
5、受験料:2科目9230円・1科目6180円(いずれも税込)

なお、同協会では、主催の認定センターのホームページにて「スマートマスターがいるお店・オフィス」を都道府県別に公開している。
http://www.aeha.or.jp/nintei-center/

電材流通新聞2018年11月29日号掲載