安全安心な社会は 経済回復の大前提 セキュリティ関連製品特集

メーカー各社の商品線戦略

パナソニック

ネットワークカメラ4つの機能追加
i-PRO Uシリーズネットワークカメラ新機種

エントリーモデル「i-PRO Uシリーズ」ネットワークカメラの機能を強化した新製品を、今月から発売する。
i-PRO Uシリーズは、高品質を維持しながら監視・防犯システム向けカメラに求められる必要最低限の機能に絞り込み、使いやすさにこだわっている。今回、ユーザーからの要望が多かった4つの機能を追加し、既存監視・防犯システムのリプレイスや新システム構築に活用しやすくなっている。

●①動作検知・妨害検知機能の搭載で監視業務をサポート
設定したエリア内で物体の動きをとらえるとアラーム動作を行う動作検知機能(VMD)を搭載し、流通・小売における店舗の閉店後の時間に不審者の侵入を検知して早期発見や効率的な映像監視につなげる。妨害検知機能の搭載により、機器が布やふたなどで覆い隠されたことや向きを大きく変えられるなどの撮影妨害を検知するとアラームを発信し、監視業務をサポートする。
VMDの設定エリアは4カ所、妨害検知機能の設定エリアは1カ所設定できる。

●②ONVIF対応で他社製品と組み合わせた監視・防犯システムを構築
ネットワークカメラや入退室管理などIPネットワークを使用した物理的セキュリティ製品間の標準規格であるONVIFでの接続が可能となり、ONVIFに準拠した他社製レコーダーならびにモニタリング機器への接続・連携や他社製ネットワークカメラと混在した監視・防犯システムを構築できるようになった。

●③電子証明書のプリインストールで第三者からの映像データ傍受・改ざんを抑止
サイバー犯罪への対応などセキュリティへのニーズが高まるなか、第三者機関のGlobalSign社発行の電子証明書をプリインストール。悪意のある第三者からの映像データの傍受や改ざんを抑止する。

●④最大フレームレート数の改善で特定対象・事象の見逃しを低減
昨年6月に発売・販売開始した現行機種と比べ、レコーダーへの録画およびライブ配信時の最大フレームレートを2ストリーム15fpsから2ストリーム30fpsへ改善し、より滑らかな映像で特定したい対象・事象の見逃しを低減する。


東芝ライテック

天井照明位置からの画像で工場課題を解決
ViewLED

同社では現在、カメラ付LED照明「ViewLED(ビューレッド)」のソリューション事業を展開している。
ViewLEDで撮影した天井照明位置からの画像を、クラウド上のAIで解析し工場課題を解決するソリューションを提供するもので、ソリューションのサービスは3段階に分けたリリースを計画している。第1弾となる安全アラートサービスは、すでに取扱いを開始している。
安全アラートサービスは、ビューワーソフト上であらかじめ指定したエリアに『人』の立入りを検知すると管理者へメールで通知することができる。また、検知記録をもとに人を検出した画像だけを検索・確認することも可能。人の重なりがなく作業状態が分かりやすい真上からの画像と東芝独自のAI画像解析により、『人』を認識することで誤認識が少ない検知を可能とする。
今後も真上からの画像の利点を生かしたサービスを展開し、第2弾・作業者の動線を見える化する「人流分析サービス」(2021年度予定)、第3弾・作業者の作業時間や作業内容を見える化する「作業分析サービス」(2021年度予定)など工場向けサービスを順次リリースする予定としている。

【ソリューションの特長】
1、同社工場の実証実験に基づいたサービス
同社工場では、View
LEDを用いたさまざまな画像解析サービスの実証実験を行っている。今回サービスを開始する安全アラートサービスは、工場における実際の課題と実証実験で得た知見をもとに生まれ、実環境で使えるソリューションになっている。

2、画像取得から解析までできるソリューション
①ネットワークに接続されたViewLEDにより真上からの鮮明な画像を取得する。照明器具の取付とネットワーク工事、設定のみで使用できる
②取得した画像はクラウド上で管理され、手元のPCからビューワーソフトを介して録画、再生、検索、閲覧することが可能
③人物認識技術を用いて人の動き、経路、作業を見える化することが可能

3、サービスは月額制のため導入がしやすい
照明器具、クラウド機能、安全アラート等のサービスは月額制を採用しており、イニシャルコストを抑えることが可能。設置工事に関しても相談可能。


マスプロ電工

見守り強化 機能充実など
WHCシリーズ新製品

このほど、モニター&ワイヤレスHDカメラセット「WHCシリーズ」の新製品として、モニターサイズが7インチの「WHC7ML」と10・1インチの「WHC10ML」を発売した。
従来機種の使いやすさはそのままにセンサーライトや警告音機能を搭載するなど夜間の見守りを強化した機能を充実させている。

 ◆センサーライト機能搭載
人の動きを感知すると自動でライトが点灯し、不審者を威嚇する。暗くなると自動で赤外線撮影に切換って夜間撮影できるほか、モニターからの遠隔操作でも点灯できる。

 ◆警告音機能
人の動きを感知するとカメラのスピーカーから警告音を発報できる。モニターからの遠隔操作でも発報できる。

 ◆カメラ・モニター間で通話可能
モニター・カメラともにマイクとスピーカーを搭載し、カメラのスピーカーで来訪者と通話できる。スマートフォン用アプリからも通話できる。

 ◆センサー検知機能
カメラに搭載されている人感センサーが動きを検知するとモニターに通知し、インターネットに接続することでスマートフォンやタブレットに通知できる。

◆10・1インチ光沢液晶タッチパネル(WHC10ML)
10・1インチの大きな液晶画面で鮮明に映像確認。静電式のタッチパネルで軽いタッチで操作できる。


DXアンテナ

録画機能一体型カメラ配線工事も不要
録画機能一体型ワイヤレスカメラ

このほど、録画機能一体型ワイヤレスカメラを発売した。ワイヤレスカメラ本体に録画機能を内蔵することで専用モニター・レコーダーの設置が不要となり、配線工事不要で設置環境を選ばず省スペースでセキュリティ対策を実現する。
ワイヤレスカメラ1台で録画でき、スマートフォンやタブレットで映像を確認できるため、カメラ以外の機器設置スペースに悩むことなく従来配線工事がむずかしい場所にも容易に取付けできる。
接続モードは、インターネット環境がある場所では外出先からでも映像の録画・再生が可能な「ステーションモード」、インターネット環境がない場所でも無線LANを接続して録画・再生が可能な「ダイレクトモード」など利用環境に合わせて選択できる。
また、専用アプリをインストールしたスマートフォン・タブレットから記録した映像を確認できるなど、手間をかけずに家庭や小規模店舗などを安心・安全にセキュリティサポートする。
また、マイクとスピーカーの搭載で外部とカメラの双方向通話で訪問者に声をかけるなど、侵入者の防止に活用できる。


ウシオライティング

赤外線LED投光器 監視カメラと合体

UWLSとUILS

監視カメラと組み合わせることで、昼夜を問わず、コントラストの高い鮮明な撮像を可能にする光源として赤外線LED投光器「UILS」をラインアップしている。
UILSは、一般的な監視カメラのシャッタスピードで撮影ができる直流常時点灯方式を採用し、施設や工場などの出入口や周辺監視、空港のセキュリティや交通監視、河川や港湾の監視といった広いジャンルに応用でき、さまざまなシチュエーションで安定したモニタリング効果を発揮する。
また、21Wの低消費電力と3万時間の長寿命を実現させ、ランニングコストとメンテナンスコストの削減に貢献する。
UILSのほか、直流パルス点灯方式を採用した移動スピードの速い被写体撮影を可能にした交通監視用モデルや白色LED投光器「UWLS」を取りそろえている。
UWLSは、おもに防犯および犯罪抑制効果を高める目的で利用され、カラー撮像ができることから監視の視認性を向上させる。
いずれの製品も、監視対象の距離や範囲、設置方法に合わせてタイプを選ぶことができ、それぞれ屋外での長期使用を考慮した十分な強度と耐久性、防塵防滴性能(IP56)を備えている。

電材流通新聞2021年9月2日号掲載